訪問看護を通して思ったこと , 介護保険制度の恩恵
2010年たんぽぽチャリティコンサート
 訪問看護を通して思ったこと , 介護保険制度の恩恵

■ たんぽぽ通信3月号 2003 ■

1.訪問看護を通して感じたこと  (看護師Wより)

2.介護保険制度の恩恵  (利用者の家族Yより)

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訪問看護を通して感じたこと (看護師Wより)

15年前、田舎から三鷹へ縁があり移り住むことになりました。
職場も15年前からこの自然溢れる大沢の野川と共に歩んできました。
いつもこの時期になると、野川沿いの桜が満開となり、
見事に花を咲かせ、魅了させてくれます。

川には、カワセミ、カモ、シラサギ、コイ、時には、ヘビ、狸などが姿を見せ、
東京とは思えないほど自然がまだたくさん残っています。
このような環境の中で仕事をさせていただいていることを
私は、とても感謝しています。

忙しくめまぐるしい中にも、自然が癒してくれるこの地が、とても好きです。
田舎の友人に、この環境を話すと「本当に東京?」と
笑われることもあります。

私は、縁あって1年半前、
たんぽぽ訪問看護ステーションへ勤務させていただくことになりました。
その中で、いろんな人々との出会いがありました。

80代の女性利用者様A様が、癌におかされ、
余命2ヶ月と言われ家族がとても辛い状況に陥ったことがあり、
私自身、ご家族を通して、たくさんのことを感じ、
いろんなことを学びんだことがありました。

その方の看護をさせていただいた一場面についてお話したいと思います。

Aさんの家庭状況は、三世代同居であるにも関わらず、
Aさんの息子さんは、
家族とのコミュニケーションがあまり取れていない感じでした。
しかし、自分の母親のために、
一生懸命尽くす妻の献身的な介護を目の当たりに見ることで、
息子さん自身がだんだんと変わってきました。
今までやったことの無い、洗濯、掃除、買い物も自ら行い、
妻をいたわる言葉も増えてきました。
その様子を見て、Aさんのお孫さんであるお嬢様が
「お父さん、最近家族とよく話すようになったし、優しくなったよね。
これは、おばあちゃんがくれたプレゼントだね。」
と、話していたことがありました。

Aさんの看護、介護を通して
家族の絆が深まる・・・。
医療中心の病院とは違って
「共にありたい命」「在宅看護の温かさ」
を、感じさせてくださった出来事でした。

利用者様ご本人やそのご家族、単身者の利用者様を通して、
在宅看護をさせていただいた経験は、
それぞれの方々が、
私自身の成長にも大きく影響するものなのだということを
考えさせられました。

次に、
現在訪問させていただいている利用者様のご家族であるY様から、
訪問看護や介護保険制度についてのご感想を頂戴いたしましたので
ご紹介させていただきます。


介護保険制度の恩恵 (利用者の家族Yより)

私(77歳)の妻(73歳)は、要介護3の被保険者で、
多摩たんぽぽさんの居宅サービスの訪問看護及び、介護の利用者です。

3年前の介護保険制度発足当初から千葉所長にはお世話になり、
親切な看護師さんやヘルパーさんを派遣していただき感謝しています。

妻は、40年来の糖尿病にて、後遺症として、
心臓病、腎臓病、網膜症などを併発、平成13年3月には、
心臓の冠動脈のバイパス手術で9ヶ月入院、
同年11月退院、その後何とか今日まで生きながらえてこれましたのも、
医療、介護関係者の温かいご支援の賜物とありがたく思っております。

私どもがこれらの恩恵を受けることができるようになったのも
介護保険制度のおかげ。
平成9年、介護保険法を成立さえたのは橋本内閣。
この法律は、社会保障制度の構造改革と言われています。
マスコミは、小泉首相が公共事業や
郵政事業の構造改革を推進するにあたり、
橋本元首相を抵抗勢力の親玉のようにはやし立てています。
且つ、
日本の景気回復のためには、構造改革が先か、
公共事業への財政支出のような即効性のある
刺激策が先かが問題となっていますが、
社会保障の構造改革となった介護保険制度により、
財政支出が年々増加し、
中年女性の雇用促進に寄与するところ多大で、
公共事業投資に変わる景気刺激策になっています。

介護保険制度の新機軸は、
社会福祉事業に「契約」という私法上の行為が飛び込んできたこと。
従来の老人福祉に対する公的介護は、
社会福祉関連法規にようる行政措置として
実行されてきたが、
この制度では、サービス提供は事業者と利用者との間の
「契約」によって行われ、
サービスが「売買の対象」となったことだ。
事業者がサービスの提供により、報酬を得るということは、
美容院やエステと似たところがあり、
事業者はこの制度の規制に従って、
企業を運営することになる。
美容院やエステが過当競争によって
倒産の危機に瀕することがあるように、
事業者もサービス競争にさらされないとは
断言できない。
利用者にとっては、
質の良いサービスを提供する事業者を選択する自由がある。

事業者は、私企業である以上、
儲けて企業を発展永続させなければならない。
当然、企業内外の情報措置、
グローバルな社会情勢の急激な変化への対応、
組織、資金、人事、総務、教育、営業などの運営管理を
確実に行い、且つ、事業から生ずるリスクをヘッジし、
従業員に信頼され、
喜ばれる企業を目指すと共に、
王様である利用者には、
心のこもったサービスを提供しなければならない。

高齢の利用者は、この制度の趣旨を理解して、
遠慮なく利用すべきである。
彼らは、戦後の廃墟の中から、
互いに苦しみを乗り越えて働き、
日本を世界第二位の経済大国に作り上げた功労者であり、
今日、国民が世界でも一級の生活水準を維持できる以上、
税を負担してでも彼らの功労に報いるのは当然である。

この制度を維持する財源は、
公的資金が半分、被保険者負担が半分の方針であるが、
現在のところ、
被保険者負担は、5分の1程度。
大部分は、公的資金、すなわち、税金及び、至公的機関の借金により
運営されている。
しかしながら、
被保険者からの現行保険料収入では、
財源確保は難しく、
保険料負担者の年令引き下げ、
保険料の値上げが計画されているようだ。

何れにしても、多数の多額の税金によりこの制度が運営されている以上、
事業者と利用者とは、互いに協力して節約し、
無駄な経費を使わないように心がけ、
納税者や保険料負担者に感謝しなければならない。
以上

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